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AWS Audit Managerについて

2023-11-21

awsAuditManager

概要

AWS Audit Managerは、AWSクラウド上でのコンプライアンス監査を簡素化し、効率化するためのマネージドサービスです。主な機能として以下のようなものがあります。

  1. 自動化された監査タスク:

    • コンプライアンス要件に基づいて、監査を自動化します。例えば、HIPAA、PCI DSS、SOCなどの規制要件に対する監査を実施できます。
    • 監査のタスク、スケジュール、およびリソースの選択をカスタマイズできます。
  2. 監査プロセスの追跡と管理:

    • 監査の進行状況を追跡し、必要な証拠となるドキュメントを収集・管理します。
    • 監査結果を文書化し、独自の監査レポートを生成します。
  3. リスク評価とレポート:

    • セキュリティリスクやコンプライアンスに関する問題を評価し、リスク評価レポートを提供します。
    • レポートや分析を通じて、改善策を特定するための情報を提供します。
  4. AWSサービスとの統合:

    • AWS CloudTrail、AWS Config、AWS Security HubなどのAWSサービスと統合して、セキュリティイベントやリソースの変更を監査します。

AWS Audit Managerは、セキュリティやコンプライアンスに関連する要件を満たすための監査作業を効率化し、監査結果の信頼性を向上させるためのツールです。

ユースケース

PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)は、クレジットカード情報の取り扱いに関する厳格なセキュリティ基準です。これに準拠することは、顧客の信頼を築くために非常に重要です。AWS Audit Managerを使用したPCI DSSコンプライアンスの事例を考えてみましょう。

事例: PCI DSSに準拠したクレジットカード情報の保護

多くの企業は、ウェブサイトやアプリケーションを通じて顧客のクレジットカード情報を取り扱っています。PCI DSSの規制に準拠することで、このような機密情報の保護を確保することが求められます。

  1. 監査プロセスの設計

    • AWS Audit Managerを使用して、PCI DSSの基準に従った監査プロセスを設計します。
    • クレジットカード情報の保護に関連するAWSリソースとサービスに対する監査タスクを定義します。
  2. 自動化されたセキュリティ評価

    • 定期的な監査を自動化し、AWS Audit Managerを使用してセキュリティ評価を実施します。
    • EC2インスタンスやデータベースなどのリソースに対するアクセス許可や暗号化、セキュリティグループの設定などを評価します。
  3. リスクの特定と管理

    • AWS Audit Managerを使用して、クレジットカード情報の保護に関連するリスクを特定します。
    • 脆弱性の評価やリスクマネジメントを通じて、セキュリティの向上を図ります。
  4. コンプライアンスレポートの生成

    • 監査プロセスの結果から、PCI DSSに対するコンプライアンスレポートを生成します。
    • レポートには、対処すべき課題や改善点、コンプライアンスステータスなどが記載されます。

PCI DSSに準拠するために、AWS Audit Managerを使用することで、クレジットカード情報の保護に関する監査プロセスを強化し、コンプライアンスを確保することができます。